
5月31日(火)、美術コース全学年で岩手県立美術館で開催している企画展「ジョルジョ・モランディ ー終わり無き変奏ー」展を見学しました。
20世紀イタリアを代表する画家、ジョルジョ・モランディ(1890-1964)は、卓上の瓶や壺、水差しなどの日常的モティーフや、身近な風景といった限られたテーマを繰り返し描くことで、自己の芸術を追求し続けた画家です。

学芸員による概要解説の様子です。
岩手美術館の歩みや、企画展・常設展についての解説を受けて企画展の見所などを教えていただきました。

<展覧会の感想>
・静物を中心に同じものを描き続けたということに、まず驚きました。似たようなモチーフ、または全く同じモチーフでも、角度や色調によって違いが見えて、ひとつひとつの絵に味が出ているのがとても面白かったです。
・クロスハッチングで描かれた静物はとても美しいタッチで、見習うべき繊細さでした。全部同じ感じの絵に見えても、1枚1枚に引きつける魅力を感じます。とても素敵な絵です。
・モランディは生涯をかけて同じモチーフを描き続けましたが、彼はモチーフの本当の姿を見ることは出来たのでしょうか。私も与えられたモチーフを観察してその本質に迫れるようになりたいと思いました。
・油彩では、絵の具で立体感を出していたり、素材を貼っていたりしていて、絵画の自由さに驚きました。作品に似合った額がひとつひとつあったので、その作品だけではなく、額も大切なんだなと 思いました。
・展覧会ポスターを見た際はおおざっぱに描かれていると思っていたが、実際見てみると、影の色など微妙な色彩にまでこだわっていて独自の世界を表現していた。それが、人を引きつける魅力なん だと思った。
・単一な世界観でありながら、見ていて苦に感じることはなく、逆にわずかな変化が面白く、後を追うように見入ってしまった。
・モランディのようにシンプルに描くことは、とても強い絵になることに繋がると多う。その証拠に、どの絵の額縁も、とても派手なものだったのに、絵が負けるということがなかった。そういう強い絵、個性的な絵画を描くことができるようになりたいと思った。