~前回までのあらすじ~
なかなか着色しない羊毛に苦戦しながらも、T先生のおかげでなんとか羊毛を染めることができたRe:ゼロのメンバー。染め上がった色とりどりの羊毛を前に、ついにマスコットをつくる作業の準備へととりかかることになるのです。
某月某日の昼
Re:ゼロのメンバーは被服室に集合したのでした。
「今日がおそらく最後の集会になります。今日までいろいろありましたが、あとはそれぞれが好きなものをつくる個人での活動になります。」
顧問のT先生から解散を告げられます。
「とりあえず、練習用として『羊のショーン』のマスコットをまず作って下さい。」
「これは、学校に提出をお願いします。」
「他の自由製作をしたものは皆さんがお好きなようにしてくださって結構です。」
その後、各自が必要な分の羊毛を手にしていきます。
メンバーの皆はこれからどんなものを作ろうか期待を膨らませていることでしょう。そして、藤枝梅安のように巧みなニードルさばきでフェルトマスコットを仕上げていくのではないでしょうか。
何よりも、ゼロからはじめたこの活動で、様々なことを体験的に学んだはずです。
産業廃棄物になるものを製品とし、無駄となる物を減らすREDUCE(リデュース)について体験したこと。ゼロから羊毛を細工ができるまでにしたこと。そして、被服文化について学んだこと。協力して根気強く作業し、課題には化学的な知識で対応したこと。
机上の勉強だけでは伝わりづらいことや、机上の勉強が実生活に関わっていることを知ったのではないでしょうか。
「Reduce:ゼロから始める羊毛細工(Re:ゼロ「羊」)」の活動はこれで終幕となりますが、メンバーのみんなには、活動を通して得たものがこれからの生活の中で、ちょっとでも役にたってくれるのなら良いなと思います。
おわり