楮 覚郎

株式会社BUAISOU 代表 楮 覚郎

美術コース卒業

階上町立階上中出身
東京造形大学卒業

二高時代に学んだモノづくりへの姿勢。

高校卒業式の日に担任の先生からお手紙を頂いて「本物を作れる人になってください」と記されていました。
私の中では大きな課題であり、現在も考えています。

入学当初は幼稚園児の絵と間違われるほど酷いもので、周りとの差に恐怖を感じた事を明確に覚えています。
絵が描けるようになったらいいなと、そんなレベルでしたが自分でも分かるほど成長していく様子が面白くなり、無我夢中の大事な3年間でした。とにかく先生との距離が近く、無知さも性格も何もかも見透かされていました。
「服が作りたいなら布を勉強しなさい、布を作れてから服作りなさい。」と進学相談の時に言われ、元の元へと考えるようになり、大学では染織を学び、藍染めの本場に越して今となっては土までたどり着いています。

今でも担任の先生からの影響が強く、先生ならどうするだろうか、何を思うのだろうかと制作していると頭をよぎります。
制作活動における基盤や、モノに意識するきっかけを作ってくれたのが美術コースであるからこそ、忘れることの無い充実した高校生活になりました。
現在仕事として藍染業を一貫して行っていますが、本物の藍か偽物の藍かが常に問われる立場にいます。
そこには明確な基準が無いため、最終的に決めるのは自分自身であり、それを色々な形に変容して世界の人に発信しています。

私にとっての本物について未だに悩みますが、掘り下げる力を鍛えて頂けた事に心から感謝しています。

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